中央道土砂崩れ 汚泥を現場に10年間放置
<記事>
車4台が巻き込まれた岐阜県瑞浪市の中央自動車道の土砂崩れで、道路に流入した産業廃棄物を敷地内に積んでいた窯業原料メーカー「丸釜釜戸陶料」の水野辰英会長が21日夜に取材に応じた。 会長に就任した約10年前から月最大3トンの汚泥を袋に詰め、現場に放置していたという。 土砂崩れが起きた道路脇の斜面の上には「第3工場」が設置されている。この工場と中央道の間の同社敷地内には採石場跡地があり、同社はそこに陶器の原料を製造する過程で生じた汚泥を袋に入れるなどして積んでいた。 水野会長は「工場で使えないものを集めて置いていた。問題があると思っていた」とし、「関係者や住民にご迷惑をかけ、申し訳ない。(行政などから)命令が出されたら即座に対応していきたい」と述べたという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170822-OYT1T50062.html

《解説&つぶやき》
さて、ここで問題です。【question】
この記事からも読みとれる「長期間保管」というのは、不適正保管と扱われます。また、どのくらいの長期間、保管すると不法投棄とみなされるでしょうか?
答えは、180日です。
(これは昔の裁判のタイヤの野積み事件の判例で、このようなルールとなりました。)
ここでさらに追加の問題です。【question】
廃棄物の保管で法令で求められているものは何でしょうか?
答えは、以下のとおりです。
・囲い
・表示
・飛散流出防止
・悪臭発生防止
・汚水防止の設備の設置
・容器を用いない場合の高さ及び勾配制限
・衛生害虫発生防止
・石綿含有産業廃棄物のその他の物との混合防止 ・水銀含有廃棄物の混合防止(10月から)
この中で、本事故でなければならなかったのは、やはり「囲い」ですよね。
<つぶやき>
数年前のビジネスホテル「〇〇イン」の不法投棄事件にしても、今回の事故にしても、大雨によるそれまでの不適正処理という瑕疵が発覚するというのは、相変わらず変わらないですね。。
(このビジネスホテルのときも、大雨で大量の雨水が地下に浸透し、地下に埋めた建廃と化学反応を起こしてか、異臭が発生したということです。)
もし、皆さんの会社でそのような行為をされている会社様がありましたら、定常的ないまは発覚しないかもですが、最近の異常気象の下では、いつ大雨や突風が吹いて吹き飛ばされて瑕疵が発覚するかもしれません。
よって、そのような会社は改善対応やなんらかの対策をとられることをお勧めします。
坂本裕尚
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